A
穴窯
穴窯は3世紀に日本に伝わった最も原始的な窯です。 オープンバーンの場合は、炎の熱が空気中に入り込んできます。 炎を地中にとどめておくことを考えて作られたものです。 一室窯では温度管理が難しい反面、個性的な作品が生まれることが多いと言われます。
有田焼
有田焼は佐賀県有田地方で生産されます。 400年の伝統を持つ有田は、日本の様々な磁器産地の中で最も長い歴史を持っています。 有田焼の起源は、江戸時代の1616年にまで遡ります。
1640年代に柿右衛門窯によって開発された独特の赤絵の技法は、マイセンなどにもよく模倣されています。 細くて繊細そうなイメージがありますが、実は陶石でできているのでとても頑丈です。
有田焼の特徴は、呉須と鮮やかな紅色の顔料で染められたきめ細やかな風合いと滑らかな肌触りを持った白磁です。
1688年には、赤と金を使った華やかな錦織様式が生まれ、焼き物の全面に文様が描かれるようになりました。
B
備前焼
備前焼は岡山県備前地方で生産されます。 現存する日本六古窯の一つとされます。
釉薬を使わない独自の製法で作られており、光沢がなくシンプルな印象です。 窯で長時間焼くことで、耐久性に優れたものになります。
備前焼は須恵器の製法をもとに開発されました。 平安時代に備前焼として形成された最も一般的な説は、生活用品の椀や瓦を作ることから始まったとされています。
茶の湯では、備前焼の素朴さが日本の美意識である「侘び寂び」の精神によく合い、「素朴さの中にある美しさ、不完全さ」を表現し、文化人を深く惹きつけました。
K
金彩
金彩とは、有田焼や九谷焼などで広く知られている装飾技法で、他の基本的な色塗りの後に金彩や釉薬を施したものです。
M
三川内焼
三河内焼は長崎県佐世保市で生産されます。 白磁に呉須と呼ばれる顔料で青く染め上げるのが特徴で、シンプルながらも目を引く鮮やかなブルーの三河内焼は、古くから高級品とされてきました。
三河内焼は「透かし彫り」や「手びねり」などの技法を用いて丁寧に手作業で作られた、繊細でダイナミックな造りが特徴です。
江戸時代には、江戸幕府への贈答品として三川内焼が贈られるようになりました。 17世紀後半には中国やヨーロッパなどの海外に輸出され、国内外で注目を集めました。 明治以降は一般庶民の間でも普及しました。
美濃焼
美濃焼は岐阜県東濃地方で生産されます。 5世紀頃に朝鮮半島から須恵器、ろくろ、穴窯が伝わったのをきっかけに生産が始まりました。
伝統工芸品に指定されている15種類の様式があります。 最も有名な様式は、千利休が確立した「織部焼」で、古田織部の美学が生み出したものです。 緑釉の深い色、独特の形と幾何学模様の装飾は、文化人を強く魅了しました。
志野焼 は、釉薬をかけて絵付けをすることから、日本の焼き物の歴史の中では画期的な様式とされています。 黃瀬戸焼は、控えめで素朴な味わいで人気があります。
17世紀後半からは、生活雑貨が広く生産されるようになりました。 機械化の進展と生産規模の拡大に伴い、美濃焼は日本で最も多く生産される陶器となりました。
S
染付
染付は、呉須の筆絵の具で釉薬の下に装飾を施す技法です。